コガタブチサンショウウオ


 
 コガタブチサンショウウオHynobius stejnegeri

2008年に同一種とされていたブチサンショウウオより独立し、本種はHynobius yatsuiとされる。
その後ベッコウサンショウウオの模式標本がコガタブチだった事から学名を交換し
Hynobius stejnegeriが本種コガタブチサンショウウオの学名となる。
なおベッコウサンショウウオに当たるH. yatsuiは無効となり2017年にHynobius ikioiとなっている。

2019年本州から九州にかけて分布するとされていたが、四国の個体群をツルギサンショウウオ、イヨシマサンショウウオとし、岐阜から近畿の個体群をマホロバサンショウウオとする細分化論文が発表され、本種コガタブチは九州にのみ分布する種となった。


生態は隠蔽的で神経質。最もたる違いは産卵方式で地下水中の伏流水、地下水奥で産卵し幼生は卵黄栄養分だけで変態できる。過去に飼育してきてブチにはやけに神経質で飼いづらい個体群がいるなぁと思っていたが本種だったというわけ。沢沿いの石下や枯れ沢、ガレ石の底などで見つかる。5月の繁殖期では斜面から出る湧き水周辺で産卵場所へ向かう多くの個体が見つかる。

A revision of Hynobius stejnegeri, a lotic breeding salamander from western Japan,
with a description of three new species (Amphibia, Caudata, Hynobiidae)A.tominaga et.al (2019)


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